S)TORY
センドメール「TILTOWAIT!」
センドメールが先制攻撃を行った。TILTOWAITの光と炎に包まれるワードナとヴァンパイア・ロード。
ヴァンパイア・ロードの召喚したヴァンパイア2匹を退けたが、肝心の2体は全く動じていない様子だった。
ワードナは体全体を包む魔法障壁のようなもので身を護り、ヴァンパイア・ロードにいたっては直撃したにも関わらず涼しい顔をしている。
ヴァンパイア・ロードが微笑を浮かべながら言う。
ヴァンパイア・ロード「かわいい。ホントにそんな呪文が通用するとでも思っているの?」
微笑んでいたヴァンパイア・ロードが、表情を一変させ、凍てつくような目でデーブを睨みつけた。
デーブ「くっ」
デーブの体が硬直する。どうやら睨まれただけで体が麻痺してしまったようだ。
さらにレベルを4も吸い取られた。
センドメール「TILTOWAIT!」
無駄とわかっていても、センドメールはさらにTILTOWAITを唱えた。
もしこの戦いに勝つことができたなら、MALORでダンジョンを脱出する必要がある。
MALORのために呪文回数を残すためには、もうTILTOWAITを唱えることはできない。
センドメールは、ロクリスとソドムの接近攻撃に望みを託した。
センドメール「ロクリスさん!」
ロクリス「行くぞ、ソドム!」
ソドム「イエス!カミカゼー!」
だが…。TILTOWAITの光と炎の後には、何も残っていなかった。
ただ、ワードナがいた場所に鈍い光に包まれたアミュレットが空中に浮遊しているだけだった。
呆然と立ち尽くすパーティ。
まさかワードナとヴァンパイア・ロードはたった2発のTILTOWAITで息絶えたというのか。
今までの辛い冒険はなんだったのか…。こんなヤツらのために自分たちはかけがえのない仲間を失ったのか…。