はしやんソフト

幾多の冒険者が挑んだ「狂王の試練場」。生還した者は探索され尽くした迷宮に愛想を尽かし、 その他の者はこの迷宮で命を落とした。もはや、この迷宮に潜る者は数えるほどしかいなくなってしまった。
そんな冒険者不足の中で、救出パーティが編成された。メンバーは、アイリーン、パラパラ、ユウ、そして新顔2人。
1人は頭部全体を覆う兜をかぶった二刀流の戦士、ソドム。ヒノモトから来た彼は未だに「狂王の試練場はお宝のフジヤマ！」と思い込んでるらしく、パーティに加わった。
もう1人は、カントの寺院を警護する女戦士ウェンディ。 メンバー不足を知ったアイリーンの父親が、待ってましたとばかりに娘の護衛をさせるべく差し出した戦士である。 見かけは華奢だが、相当な剣の使い手らしい。

何度か戦闘があったものの、パーティは無事、10階への入り口までたどり着いた。 病み上がりで心配されていたユウも、しっかりと魔法使いの役目を果たしている。

回復や戦利品の整理が終わり、いよいよ10階へ…。と、その時だった。 近くの通路から冒険者の声が聞こえてきた。モンスターの呻き声も聞こえる。どうやら戦闘中のようだ。
驚くべきことに、その声は、ユウが、そしてアイリーンが良く知っている声だった。 条件反射的に声の方へと走り出すユウ。自分の耳を疑いながらユウを追うアイリーン。

ユウの懐の中、一度は白紙になったカブケンがぼんやりと光を放ち始めていた。

ソドム
ヒノモトからやってきた二刀流の戦士。どことなく言動が変。彼の祖先は「トラック」という乗り物で巨悪の組織に特攻し自らの命と引き換えに世界を救ったと言われている。

ウェンディ
アイリーンの父親が娘を護衛させるために派遣した女戦士。以前は看護婦だったらしいが、今は戦士に転職し寺院の警護をしている。水色の髪が特徴。魚が好き。